■闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ)
![]() |
闇の守り人 (軽装版偕成社ポッシュ) 偕成社 >>当商品の最安値チェック 当商品の発売日: 2006-11 |
カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| バルサ再生の物語 評価: |
| 〈守り人〉シリーズの二作目にして、 最高傑作との呼び声も高い本作。 以下に三つの観点を挙げ、本作に内包する テーマを探っていきたいと思います。 ◆捏造される「正史」 前作の新ヨゴ皇国と同様、本作の舞台となる カンバル王国でも為政者が自分達に都合の良い 歴史をつくり上げ、民衆に信じ込ませています。 どんな歴史も「物語」であることから逃れられない 以上、「正史」とは、その時々の勝者が敗者を排斥 してつくり出した一方的なものに過ぎません。 しかし、かといって「正史」のすべてが悪であったり、 無意味なものというわけではなく、国を治める上で 欠くべからざるものでもあるのです。 かくして「真実」は闇に沈み「物語」が 世を覆いますが、いつの日か「真実」が 復讐に現れる、というのも歴史の必然です。 ◆自然との交感 人は社会的な存在である以前に、自然体系に属する生命体です。 しかし、我々より、はるかに自然と密接な共生をしている カンバル人でさえ、そうした事実を忘れ、自然への畏敬や 感謝を失っている実態が描かれます。 そんな人達が物語の終盤で体験する〈山の王〉の秘儀は、 自然との原初的な関わりのイメージが荘厳に視覚化されて おり、生命の本質や繋がりが見事に表現されています。 ◆人間心理の陰影の深さ バルサがジグロに抱く気持ちは単純なものではありません。 自分を救い、育ててくれたことへの感謝は当然 ありますが、同時に、自分がジグロの人生を 狂わせたという罪悪感も抜きがたく感じています。 そんなバルサが〈闇の守り人〉たるヒョウルとの対決 のなかで「死と再生」を遂げることにより、ジグロの 魂だけでなく、自分自身の心も救済しています。 |
| むりやりな話 評価: |
| 正直なところ、一巻がそれなりに好調だったため、むりやり2巻を捻出した、という感じを受けました。 その場しのぎで作り上げたとしか思えない、この作品にしか出てこない言葉などが多数あるし、ラストも結局はしっくりきません。 なんせジグロは死んでいるんですし。 その後の作品がよかったので、いいのですが、これ自体はあまり読む意義を感じません。 |
| 第二話は●●探検 評価: |
| 精霊の守り人の終わりでバルサが旅立つシーンがありますが、 話はそこから続いています。 ファンタージでお約束の「カンバル国の地図」が巻頭にある のがうれしいですね。 また、ファンタジーというと「ナルニア国物語」がありますが この巻は、ナルニア国物語でいうと「銀のいす」にあたります。 今回はカンバル国の話であると同時に「●●探検」でもあります。 ●●はネタバレになるので伏せておきます。もっとあとの巻では 「朝開き丸、東の海へ」を思わせる海洋譚もあるのでバランスの とれた舞台設定です。 話の中心はバルサの過去への清算なのですが、「短槍の活劇」 と「カンバル国」と「山の国」の二重世界がたっぷり楽しめます。 武器の扱いをきっちり書いてあるところに好感が持てます。 NHKはこの話もアニメ化してくれるのかな?液晶テレビの 苦手な暗いシーンが多いので画質チェックに使えそうです。 |
| 国の守り人 評価: |
| バルサが故郷へ戻り、ジグロの汚名を晴らし、闇の守り人となったジグロと彼に切られて死んだ8人をともらう物語。 『精霊の守り人』の見事な書き出しに比べこちらはジグロらしき闇の守り人とバルサの最初の出会いが疑問でした。 洞窟の奥深くにいるという闇の守り人が少女を襲い、なぜ洞窟の出入り口近くにいたのでしょう。 バルサの出迎え?なぜ少女を襲うの?松明もってないのに。 『精霊の守り人』でも感じたのですが、わけのわからない生き物を登場させなければいけないのでしょうか。 『精霊の守り人』は、水の精霊の守り人。 『闇の守り人』は、闇にいる国の守り人。なのかな。精霊のときと、の、の意味が違うの? |
| 憎しみを突き抜けた果てにあるもの 評価: |
| もし、おまえがいなければ。もし、自分がいなければ。 愛するものが重荷となる時、誰もが抱く闇の心。 後悔、憎しみ、慚愧、疑念、そして悲しみ。 闇の心に囚われ、慟哭した果てに見える、小さくほのかな灯り。 かすかな風にさえ消えそうな、でも、心の芯から点るもの。 それこそが、本当の愛情の形なのだと、この本が教えてくれた。 本編は、カンバル国を滅亡に追いやる陰謀を軸に、バルサと養い親ジグロとの過去を炙り出す。 闇の守り人(ヒョウル)の登場するラストシーンで、バルサと共に泣いてしまうかもしれない。 誉めるばかりの本編(含む、守り人シリーズ)唯一の欠点(?)は、登場する食べ物がどれも美味しそうな点。 読むと必ずお腹が空いてしまうので、とても困るのだ(笑) |
本>ジャンル別>こども>児童文学>SF・ファンタジー>
本>ジャンル別>文学・評論>文学・評論 全般>
本>By Publishers>偕成社>
本>Refinements>Browse Refinements>Format (binding)>ハードカバー>

