■古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫)
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古代への情熱―シュリーマン自伝 (新潮文庫) 原著:Heinrich Schliemann 翻訳:関 楠生 新潮社 >>当商品の最安値チェック 当商品の発売日: 1977-08 |
カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| ことを成すことの凄さ 評価: |
| 有名な話なのでご存知の人も多いと思うが、実際に読んだ人はそう多くは無いかもしれない。 本書は、幼少の頃抱いた夢を実現させたというシュリーマンの生涯について書かれている。 現在では、これは事実と異なるといわれているが、私財を投げ打って発掘し、エーゲ文明の存在を実証した彼の功績は非常に大きい。 事業の成功により財をなし、十ヶ国以上の言葉をマスターしたシュリーマンは考古学者というよりは、語学堪能な実業家だと思うが。 薄い本なのですぐに読める。 |
| 他国語習得の参考に 評価: |
| シュリーマンのあまりにも有名な自伝ですから読まれた方も多いと思います。 私にとっては、とりわけ語学習得方法が参考になりました。 他国語の原書を1冊、まるごと暗記するという方法です。 シュリーマンは、さらりと書いてありますが、実際にはその難しいこと! でも、この暗記してしまうという方法は実用的です。 好きな短編小説を暗記すれば、それだけで語彙も文法も確実に習得できます。 この自伝には、学問修得への方法がいろいろと書かれています。 自伝・伝記ものの本の中で、ベストセラーとして残る理由がここにあると思います。 |
| 学問への意志を見出すことが出来る 評価: |
| 本書は、読書感想文の候補となる本のひとつであろう。 この本を読むと理解できると思うが、シュリーマンの成功は少年時代にある。少年のシュリーマンは、古代の歴史に強烈な興味を抱いていた父親からホメロスの英雄たちの功績、トロイア戦争のさまざまな出来事、の物語を語ってもらったことにより感銘を受けた。その後シュリーマン自身商人として成功しながらも古代への想いをさらに強めていく様子が力強い言葉で描かれている。 ここには、学問を志す人のひとつの純粋な精神の有り方を見出すことが出来る。 このため、これから立ちはだかるであろう学問の障壁へ向かおうとする人々にとっても読まれるべき本である。 一方、遺跡に関する後半の具体的な記述が、もっと図示されていたなら理解が更に深まったのではとやや悔やまれるが、この部分は他の著書に当たるべきなのであろう。 |
| 夢に生きる素晴らしさ 評価: |
| 幼い頃の夢を追い続け、あらゆる困難を乗り越えて偉大な業績を成し遂げたシュリーマンの自伝。 幾つかある中で最も内容がまとまっているように思う。 彼は8才の時クリスマスに世界史の本をプレゼントされ、以来トロイア発掘を夢見るようになる。 貧しい牧師の出身ながら辛酸を通過してギリシャ有数の大富豪となり、私財を投じて「トロイア」を発掘した。 実は彼が発見した「トロイア遺跡」は今、年代が一致しないという批判を受けるようになっている。また当時の考古学者は「素人の発掘作業である」として難色を示していた。 しかし、彼の方法は考古学にあるパラダイム転換をもたらした。 当時古典文献学は叙事詩や歴史文献を単なる空想の産物とみなし、芸術として批評する向きがあった。発掘作業も建築学・美術的な観点からの遺跡解明が旨であり、出土する装飾品・日常品には意味を見出さなかった。 つまり、古代の生活をつまびらかに知ることなどできない、という前提に立っていた。 これに対しシュリーマンの方法とは、ホメロスの叙事詩を史実の反映とみなし、これらを裏付ける証拠を地中から取り出し、古代の歴史文化を明らかにしようとするものだった。 この行動主義的姿勢が、当時発展途上だった先史学の動きや、科学的年代測定法などの確立と結びついて、発掘を補助手段として幅広い歴史研究をおこなうダイナミックな近代学問に発展。 ここから、近代以降の偉大な研究業績が生まれていったのである。 シュリーマンは信念と夢によって、逆境を克服し、近代学問の枠組みを変えた。この事実は歴史に揺るぎなく刻まれ、私たちを励ましてくれる。 なお、本書で紹介されている彼の外国語習得法は、学習者にとって非常に参考になる内容なので簡単に示しておく。 ・聴衆をおいて、意味にこだわらず何度もテキスト(小説など)を音読する。 ・興味ある事柄について毎日作文を書き、添削してもらう。 ・気に入った物語を丸暗記する。 今日的視点からも合理的で優れたやり方であるが、この学習法の基本的姿勢もまた、夢・情熱に支えられた観点から生まれていることに注目したい。 彼はこの方法で実に、18カ国語を習得したという。 |
| 情熱こそ、たった一度しかない人生成就の原点である。 評価: |
| 信念は現実化する。私の座右の銘の一つである。シュリーマン著『古代への情熱』、これを最初に紐解いたのは25,6歳の頃であった。科学者を目指し、上阪を果たした私にとっては当時のバイブルであった。本著は、著者夫人による前書、友人マイヤーによる後記、そして7章、すなわち1)少年時代と、商人としての人生行路、2)〜6)には発掘への軌跡が記述され、そして7)晩年、からなる。かの偉人は、ホメロスの描くトロイヤ戦争を“史実”として証明せんがため、40歳よりいよいよその本格的な準備と発掘にとりかかる。不惑を迎える迄の間、実業家として財産形成に専念する傍ら、本発掘作業へ備えて、彼は確かな“準備”と着実な“計画”を練っていた。すごい人である。一大学教員である私は、講義の最後に必ず本著を学生に紹介している。物事を成し遂げる事への“情熱”を知ってもらわんが為、かつ一度しかない人生への“直覚”を促したいが故である。不惑を今年迎えた私にとって、本著は、一方で初読後とは異なる“ある所感”をも与えてくれた。信念の大切さはもちろんだが、物事の成就には10年単位の準備が必要である、ということである。私の場合、今後の“準備と計画”は、従って50歳にして成るということだ。人生の軌跡を再考したとき、私は無意識にこれを行ってきたような気もする。しかし、偉人の文字によってわがこれまでの生き様を再観したとき、それはある“確信”へと変わった。『信念は現実化する』のである。一説には、実業家として成功した彼の、これを売名行為とする向きもある。だが、それはそれでよいではないか。巨万の冨を本事に捧げたのは“事実”であり、かつ偉大なる大事を成し遂げた“結果”は永遠に不滅なのだから。巷には多くの人生成功のハウツー本があふれている。このような“寄せ木細工”を読む暇があれば、本著を読むべし。真の“情熱”は原典をもって感化するのである。 |
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