■わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)
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わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) 翻訳:土屋政雄 早川書房 >>当商品の最安値チェック 当商品の発売日: 2008-08-22 |
カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| 一人の帰り道 評価: |
| この物語の特異な輪郭が見えて来たとき、 つき合う価値があるかなという不安がアタマをよぎった。 作者の勝手な空想につき合わされ、 ぐるぐる引き回されて、最後は元の場所、というような。 活字好きな僕は別にそれでもよかった、本が読めれば。 でも読んだあと何も残らない というような読書体験はできれば避けたい。 果たしてそれは杞憂だった。 特異な設定の主人公と共に遠くまで旅をした。 その主人公の切実さに共感した。 自分自身の切実さに通じていると錯覚(?)すらさせられた 不安を燃料にした車に揺られ、うとうとと夢を見ながらずいぶん遠くまで来た。 多分ノーフォークあたりまで・・・。 今、本を閉じ、車は僕を乗せずに行ってしまった。 でも、今も、同じ車に乗っているような感覚が拭えない。 少し遠くまで来すぎたみたいだ。 一人の帰り道は長くて寂しいものになりそうだ。 |
| ここ10年間で出版された本の中で稀にみる衝撃 評価: |
| 読み進むにつれて、ふいに伝わってくる暗く嫌な予感。描かれる若者たちの真の姿が分かった時に襲ってくる、ガーンと鈍器で殴られたかのような衝撃。読み終わってしばらくしても、死体でも見てしまったような、嫌悪を伴う不思議な感覚が離れませんでした。 何となく予感していたけれど、よくもこんな場所に連れてきて、こんなものを見せてくれたな、と著者を呪いたくなったぐらいです。笑) 小説の特殊なプロットから言うと、なるほど様式には、SF、ミステリーの要素はありますが、その特殊なプロット=世の中を眺める窓枠、が覗かせてくれるのは、「わたし」や「あなた」も含めた、ごくごく普通の人間の生命そのものの意味ともいうべき、根源的、普遍的な主題です。なので、この小説をSFに限らず何かのジャンルに分類して語ることは、余りふさわしくないかもしれません。(もし、そのせいで読むチャンスを逃す人がいるならば。) 「日の名残り」も彼の傑作には違いありませんが、自分にとってはこの作品の方が衝撃であり、大切な作品になりました。800円になって、しかも軽くなったのなら、お買い求めにならない理由はありません。 |
| 一気に読んだが、ミステリーでもなく純文学でもない中途半端 評価: |
| 特殊な状況にある主人公たちについてはすぐにラストが予想され、その範囲内で物語は終わった。静かで、訥々と物語る一人称の文体が印象に残る。最後まで一気に読んだが、これはやはり純文学なんだろうな。奇妙な設定にする必要があったのかなぁと、ちょっと不完全燃焼な読後感でした。 |
| 教わっているようで、教わっていない 評価: |
| そもそも「提供」とは? 誰が、一体何を、どのようにして「提供」するのか? ロスト・コーナーとは? 忘れられた土地? 寮の4階にある遺失物保管所って一体? イギリス・ノ−フォークには何があるのか? "教わっているようで、教わっていないこと”とは何? 「ポシブル」って? 冒頭から、謎がなぞを生み、読者を変な世界に引き込むイシグロの領域。 「ヘールシャム」には一体、何があったのか? 単行本、この文庫本共通のカバーになっている"カセット・テープ”の秘密とは? 種明かしはしたくてもできない、寧ろしないほうが絶対にいい、予備知識なく読んだほうが圧倒的に面白い。 (実話をもとにしたのかどうか、イギリスってこんな国だったのかということ・・・・・) |
| ゆっくり感じる恐怖感 評価: |
| 読みながらぞわぞわと恐怖感を感じました。 キャシーが過去を懐古する形で物語が進みます。 「介護人っていったいなんなの?」という疑問は キャシーの言葉から少しずつ想像できます。 想像すればするほど、「怖い」です。 不勉強なので実際に知りませんでしたし、 前提条件からして私には理解できない世界です。 そういう特殊な環境下でも、ごく普通に生活し、考え、育ったキャシーたち。 読み進むにつれ、切なくて悲しくなります。 何よりも、その「運命」を受け入れている彼らが怖いと思いました。 そんなの絶対におかしい、と思う私がいました。 迷信でも根拠が無くても、信じたくなるキャシーの気持ちが痛かった。 物語の終わりを知ってから読むとまた違うんでしょうか。 試してみたいと思っています。 |
本>ジャンル別>文学・評論>著者別>外国の著者>ア行>カズオ・イシグロ>
本>By Publishers>早川書房>
本>Refinements>Browse Refinements>Format (binding)>ペーパーバック>

