■心にナイフをしのばせて
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心にナイフをしのばせて 文藝春秋 >>当商品の最安値チェック 当商品の発売日: 2006-08 |
カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| 心にナイフをしのばせて 評価: |
| 昭和44年に発生した少年による同級生殺人の被害者家族の約30年の軌跡と,加害者の現在の様子を綴るノンフィクション。 この本を読むことで,少年犯罪においては被害者が苦しみ,加害者が法の「保護」の下で過去を隠して生きられるという世の中のいびつさを感じられるだろう。 悲しみや憎しみを押し殺して暮らしてきた被害者家族の姿は,哀れである。しかし,加害者への恨みを周囲に露わにしない姿には,尊さすら覚える。 よく少年犯罪には「更生」という言葉が付きまとうが,更生するとはどういうことなのか考えさせられる。少年犯罪が多発するとされる現代において,深く議論されるべきテーマだと感じる。 |
| 本の方向性に、疑問を感じる 評価: |
| 猟奇的に殺害された少年加害者による、犯罪被害者家族の30年以上を経た今も尚続く事件からの波紋を、妹や母親の語りを主体に文章化している内容で、加害者が弁護士として経済的に成功していながら賠償金も謝罪もなく暮らしている点と比較して、読者はとてもひどい怒りをもつだろう。 そして、その怒りはどこへ向かうのか? 加害者が遺族に「心から詫びる」ような矯正教育が難しく、それをもって「更正」とするのであれば、それは厳罰化と、国による加害者の生涯に対する管理制度、被害者給付金の大幅な増額であろう。 あとがきもそう誘導している。 酒鬼薔薇以降、厳罰化は進んだが、被害者救済は目に見えて進んではおらず(地下鉄サリン事件には3000万を上限にした)、少年・成年とも重大犯罪数が減少しているにもかかわらず、人々の不安感は連日のワイドショーで掻き立てられ、監視カメラが街中いたる所に設置され、頻繁に警官に職質されるような、より生き辛い方向へと自己完結するような社会となっていくように、遺族への感情が利用されているのではないだろうか? 遺族の悲しみは、少年加害事件だけでなく、成人加害事件、交通事故、遭難事故、企業による過労(自)死、行政の作為・不作為による(原爆・公害病の患者認定、薬害、石綿、社会保障制度の支給拒否などの)見殺しのどれによるものも違いはなかろう。 ことさらに、社会のひずみが1番弱いところに出ているとも言える、少年事件だけに特化するのではなく、むしろ行政や企業に着目させないようにしている意図を感じる。 ところで、遺族が実名なのは、どうしてなのか? 居所も尋ねようと思えば分かるような書き方だが、実名を遺族が望んだのかについては触れられていない。 本書は、たいそう売れたようだが、遺族が再度野次馬の好奇な目にさらされることのないよう配慮してあるのかと、更にギモンが膨らんだ(加害者の弁護士は、その実名や経歴の詳細がネットにさらされている)。 |
| ハッピーエンドは? 評価: |
| つらく悲しい被害者家族の心の叫び。 最後はせめてハッピーエンドで終わってほしい。 そう切に切に願いながら読み進んだ。 が、弁護士となった加害者からの謝罪は結局なかった。 それどころか、被害者の母に対する侮辱的発言。 加害者は、これまでの人生をどのように過ごしてきたのだろうか。 加害者は後悔することも懺悔することもなかったのだろうか。 加害者は被害者家族のその後を、せめてもこの本を通して知ってくれたのだろうか。 そして何か感じとってくれたのだろうか。 酒鬼薔薇事件をきっかけに、加害者は何十年ぶりかに、社会的制裁をマスコミをきっかけに追ってしまっているのだろうか。 加害者は被害者家族に暴言を吐いてしまったのは、被害者母が陥った自己防衛による記憶喪失と同じで、自己防衛のための暴言であったと願いたい。 加害者は弁護士という職を通じて、真の弱者のための社会貢献を目的に生きてるのだと願いたい。 どうか、被害者家族に謝罪を行い、せめて被害者家族の苦しみを今からでも和らげてほしい。 少年法に対する考えは人それぞれである。 個人の感情を抜きにして、日本という国で考えてみる。 公正しない、いわゆる、クズ人間となった加害者が世の中にでて再発をするのか、 まともな人間のフリをして、犯罪を犯すことなく税金を払う人間になるのか、 犯罪者を簡単に死刑にはできないのはもちろんのこと、その後の日本社会全体にとっては何がよいのだろうか。 もちろん被害者家族のことは忘れてはいけないし、とうてい忘れることはできない。 加害者の気持ちを、加害者の心理を、もう一歩踏み込んで社会に教えてほしい。 酒鬼薔薇少年は今どこで何を思い、何をしているのだろうか。 |
| 視点 評価: |
| 加害者の視点・被害者の視点、事件には様々な視点がある。 この本は「被害者家族の視点」によって綴られている事を念頭に置きたい。 従来は加害者、加害者家族の人権が重視されてきたが、 被害者、被害者家族の人権尊重の声も高まってきた。 そうした時代の流れでこの著作は生まれてきた。 緒論あるが、この著作が訴えるのは一つ。 「決して時間が、心を癒したりはしない」という事である。 悲惨な事件から30年経ち、被害者の家族は未だにその苦痛に悩まされている。 著書では被害者の妹の視点で語られており、 マスコミの暴挙、忘れたいのに想起させようとする残虐な世間と 読んでいるだけで胸が込み上げてくる。 特に被害者の死の理由を知らなかった妹の子供が真実を聞いた時、 涙を流したと言うエピソードは忘れられない。 被害者側の視点で書いてある著作で加害者側の視点が抜け落ちているのは当然である。 その事を念頭に読んで頂きたい。 かなり感動的なルポであるが、大変気に入らない点があるので一つ述べさせて頂く。 表紙を著者の娘が担当しているが、これは何だろう? 丁寧に被害者の感情を綴っている内容にも関わらず、 血まみれのナイフを持つ少年の表紙は、マンガコミックの様で不愉快極まりなく、 この様なイラストを採用する神経を疑わずにはいられない。 |
| 読後感は悪い。しかし、 評価: |
| 読んでよかった。 最後まで目を離すことができなかったというのが本音でもある。 加害者の更正、被害者の救済。 言葉にしてしまえばウソ臭くなってしまうが、深く考えさせられた。 大人になった後の少年Aの様子を、もっと知りたかった。 少年法や人権の観点からいえば、問題あることは承知しているが・・・・ |
本>ジャンル別>社会・政治>社会学>社会学概論>
本>ジャンル別>社会・政治>社会学>社会病理>
本>ジャンル別>社会・政治>社会・政治 全般>
本>ジャンル別>ノンフィクション>事件・犯罪>事件一般>
本>By Publishers>文藝春秋>
本>Refinements>Browse Refinements>Format (binding)>ハードカバー>

