■立川談志 古典落語特選 3
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カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| 不出世の芝浜 評価: |
| 談志のDVDで唯一買いました。 談志なんて傲慢で陰気で意地悪な男だ。 こんな奴の噺を金を出して聴く気にゃなれねぇ。 そう思っていました。 なぜか買ってしまいました。いや、必然だったのかもしれません。 何度見ても談志に涙してしまう。なぜ、ここまで人の心を鷲掴みに出来るのか。 この一枚を選んだのは我ながら慧眼だ、というのは負け惜しみです。 談志という人間は今でも好きにはなれません。 あまたあるCDも20年以上前の音源復刻版2枚しか持ってません。 独演会に足を運ぶことも無いでしょう。 でも、この一席で分かりました。談志はすべてを凌駕している。 古典落語そのものを凌駕している。 ほかの落語家が聴けなくなるので、談志の作品はもう買うまいと心に決めました。 己の余命が尽きかけた時に、「ひとり会」をすべて買って、 「おめぇが聴いてたのは、くだらねぇ落語ばかりだったんだよ。冥土の土産に俺が一席演ってやるよ」と 家元の慈悲にすがって旅立てれば、この上ない喜びです。 |
| ☆15個。史上最強の「芝浜」。これを聴いたらほかは聴けない。 評価: |
| このDVDシリーズのBox版のレビューは済ませてあります。 各巻別にレビューしようと思ったのだけど、順番は別にして、まずは、第三巻「芝浜」です。 古くは、先代桂三木助の18番として安鶴さんたちに持ち上げられて、この演出の線から抜け出せないままでいました。その後、古今亭志ん朝師匠や柳家小三治師匠が、「奥行きを深くした」長編に仕立てていました。 他方、立川談志家元は、やや過剰なくらいの夫婦愛を演出し、正直言うと「臭い」演出に走っていました。 私自身は、古今亭志ん朝師匠の「三百人劇場」での口演が、現時点で最高と思い込んでおりました。そのようなレビューも書きました。 しかし・・・・ 談志家元は、熊さんの堕落への課程も省略します。「昼間から酒を飲んで変な肴を持ってきてお得意をしくじる熊さん」は出てきません。堕落しきった熊さんから始まります。 さらに、談志家元は、(ネタバレ承知で書きますが)、夢にする部分を先に持ってきました。かみさんが躊躇しながら、夢だと言わせる演出をしています。 三木助師匠以降、「朝起きたろう」「それで、湯に行って、友達連れて・・・」という「いかに夢と思わせるか」の演出を完全に省略して、夫婦の会話の中で、「夢」にしてしまいました。ここは、「いかに騙すか」のお楽しみの部分でしたが、「人間の業」の肯定の立場からすれば、夫婦の間での信頼関係で、「騙せる」「騙されられる」という「分解」をし、それを見事に違和感なく演じきりました。 この前提があるから、今までの演出にある「仕事をしなけりゃいけないとつくづく思う」という熊さんの述懐を聞いて、初めておかみさんが財布を出すという演出から、そんな道徳的なことなどどうでもいい、二人して飲もう・・・という、「又熊さんが飲んだくれになってもかまわない」という覚悟での「一杯やろう」が本当に堪えて来るのだと思うのです。 だからこそ「よそう、夢になるといけない」は、めちゃくちゃなリアリティーをもって、響いてくる。 こんな演出は考えもしなかった。 今までの談志家元の過剰な演出は、このDVDでの演出への助走だったのか?!? 震えましたね。落語を聴いて泣いたのも久しぶりです。 どうかお元気で・・・ |
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