■つぐない
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当商品の詳細説明:
軽い気持ちでついた嘘が、大切な人たちの運命を大きく狂わせてしまう…。誰の人生にも起こってしまいがちな過ちを、切なすぎるラブストーリーとして結実させたイアン・マキューアンの原作に対し、そのエッセンスを映像でしか表現できない要素を駆使して表現した珠玉作。1930年代のイギリスで、政府官僚の娘セシーリアと、使用人の息子ロビーが想いを募らせ合うが、セシーリアの妹ブライオニーの嫉妬から生まれた些細な嘘によって、ふたりの運命は切り離されてしまう。タイトルにもなっているブライオニーの「つぐない」は、予想もしないかたちで立ち表れ、観る者の心をゆさぶる。
映画ならではの表現テクニックが、随所で効果を発する本作。ひとつの象徴的な出来事が、セシーリア、ブライオニー、それぞれの視点で描かれることで、映像が姉妹の深い思いを代弁していく。キャストの演技にも目を見張る。少女時代のブライオニー役で、純粋ゆえの残酷さを表現したシーアシャ・ローナン、短い出番ながらヴァネッサ・レッドグレイブの張りつめた表情は見事とした言いようがない。さらに際立つのが音楽で、タイプライターの音をイメージしたメロディがブライオニーの心理を語るかのように流れ、アカデミー賞作曲賞も当然と納得させられる。(斉藤博昭)
カスタマーレビュー:
購入者の平均評価:
| 思い込みという名の罪 評価: |
| 幼心に抱く淡い恋心が、自分の目が捉えたものの真偽をゆがめてしまう…。 人間って、こういうものなんでしょうね、きっと。 目に入ってきた物が、一度体を通ると、それを理解する時には少なからず自分色になっているとでもいうのでしょうか…。 思い込んでしまったときに、一生をかけてもつぐなわなければならない悔恨を背負うことにもなる…ということを考えさせられました。 あと、タイプライターの音が、効果的に使われていると思うと同時に、少し耳ざわりな感じもしました。 |
| 思ったよりも良かった。 評価: |
| こういう文芸作品は大概2時間半くらいあって、見るのに覚悟がいるのですが、本作は正味2時間なので見てみました。良かったです。前作「プライドと偏見」は、やや退屈してしまったので心配していましたが、前半の些か丁寧すぎるぐらい丁寧な展開も退屈しなかったし、後半の負傷した兵士のシーンや、病院での描写も、ロマンスを損なわずに「戦争」を描けていたと思う。大抵、戦争が絡ラブロマンスは、戦争の描写がグロテスク過ぎて、せっかくのロマンス要素が弱くなってしまうことが多い(ex:「コールド・マウンテン」)。ラストのインタビューシーンも良かった(故アンソニー・ミンゲラ氏がインタビュアー役として出演してます)。 どの登場人物も感情移入ができ、テーマも押し付けがましくない。数ある文芸作品が映画化されてきたが、本作は最も優れた映画化のひとつであろう。 |
| 思春期の少女が感じるであろう「男性への嫌悪感」が悲劇を誘発した大河ラブ・ストーリー。 評価: |
| 1人の少女がついた嘘の証言が愛し合う男女の運命を狂わせていく久しぶりの大河作品。 1935年の英国で、庭園付きの豪邸のお嬢様だったブライアニーは創作力に優れた少女だった。 ケンブリッジ大を卒業した姉・セシーリアが自宅に戻り、長兄が戻ることで家族が揃う。今夜はパーティだ。 家政婦の息子で姉と同じケンブリッジ大を一家の父の援助で卒業したロビーは兄弟の幼馴染みのような聡明な青年だった。 が、誤解からセシーリアに想いを寄せるロビーの赤裸々なラブレターがブライアニーの目に触れることになり、13歳の思春期真っただ中のブライアニーはロビーに対し嫌悪感を抱く。しかし、逆にセシーリアはロビーに対する気持ちを再確認し、お互いの愛を確かめた2人は屋敷の図書室で情事を交わす。 けれど、またも運の悪いことにそれをブライアニーに目撃され、姉がロビーに襲われていたと誤解した彼女のロビーに対する嫌悪感は頂点に達する。 そして、その晩に事件が。行方不明になった従兄弟を探すうちに同じ従姉妹のローラが何者かに襲われた。 ロビーを嫌悪していたブライアニーは「犯人はロビーだ」と証言してしまう。 かくて行方不明の従兄弟を探して屋敷に戻ったロビーは警察に逮捕され投獄されてしまう。 身に覚えのない無実の罪で・・・・・・・・・。 ちょうど時代がドイツにヒトラーが台頭し、第二次世界大戦へとなだれ込む直前で、時代はまさに「風雲急を告げる」ときであった。 4年後の1939年にドイツがポーランドに侵攻し、英国はドイツに対し宣戦を布告。 かくて足かけ6年にも渡る戦争が始まる。 ブライアニーの想像力の豊かさが悪い形で思春期の少女の多くが抱く男性に対しての嫌悪感と結びついたところに悲劇があった。 彼女に「大人の恋愛」を理解するにはまだ幼すぎたし、理解できるようになり自らの罪を認めた時にはセシーリアとロビーは時代の動乱の波に呑まれ、すでに溺死してしまう直前だった。 ブライアニーの偽証がなければロビーとセシーリアが戦争に行くこともなく、また若くしてその命を散らせることもなかっただろう。 後年、1999年に77歳の老女となり作家として成功を収めたブライアニーは自らの遺作として「つぐない」というタイトルで過去の罪を告白する。 自分が2人の愛し合う恋人たちを引き裂き、その命を奪ったのだと。 「バタフライ・エフェクト」「タイムマシン」と最近は似たテーマの作品を偶然とはいえ観るものだ。 いずれも悲惨な過去があり、些細な事が思わぬ方向へと坂道を転がり落ちるかのように転落していく。 しかし、これは逆に考えれば「幸せ」も些細なことをきっかけとして手に入れることができるものなのではないのか? 「幸せ」になるか「不幸せ」になるか。実のところ両者はカードの表と裏で、どちらか一方だけでも存在はしえないものなのかもしれない。 だからこそ今が不幸でも挫けない。腐らない。カードを裏返すチャンスは無限の可能性の中に転がっているのだから。 |
| 言葉の重みを感じる 評価: |
| 言葉の重みを感じる映画でした。 ストーリーは、第二次世界大戦前のイギリスで、政府官僚の長女 セシーリアと使用人の息子ロビーが愛し合うも、同じくロビーに 魅かれていた妹ブライオニーの誤解により引き裂かれてしまう。 その後、ブライオニーは成長し、罪の大きさを自覚するとともに、 罪をつぐなう方法を探す、というもの。 キーラ・ナイトレイとジェームズ・マカヴォイともに、台詞でなく、 表情や視線・仕草で感情を伝えていて、流暢な英語についていけ なかった僕にはとても助かった。また、重苦しい雰囲気になりそう な内容を、少女時代のブライオニーの明るい振舞いが解いていた。 共感したのは、話の中心に居るブライオニーですかね。観る前は 身分差を超えることがどれだけ大変かを考えてロビーに共感するか と思っていましたが、映画の作りがそうはさせてくれなかったな。 見たことを正直に話していたと思ったら、見たいように解釈して 話していたことに気付き、その誤解という罪の意識をどう償うか。 言葉を操り生活を送る僕らにとって、大なり小なりブライオニーの 立場に立つこともあるので、じっくり拝見しておりました。 最後に、役者としては、キーラ・ナイトレイよりもブライオニーの 少女時代を演じたシーアシャ・ローナンが好きですね。 キーラ・ナイトレイより水着が似合っていたし、と、まぁ、これは 体型の問題かもしれないが。演技では明るく元気よく振舞うところ と、重く真剣に演じるところとが分かりやすくてよかった。 |
| 悪い予感が…… 評価: |
| どれほど誠実に語ろうと努めても語る者は必ず騙(かた)る。原作(イアン・マキューアン『贖罪』)は、この「語り」という営みのうさん臭さと、それでも語らずにはおれない人間の業の深さを追究した作品で、これは小説という「語り」の芸術形式で展開されているからこそ活きてくるテーマである。映画にするといささか荒唐無稽なメロドラマになってしまうのではないかと恐れていたが、悪い予感は残念ながら当った。 1935年のイングランド、一人の少女がついた嘘によって恋人たちは引き裂かれる。青年は刑務所を経て壮絶な戦場へ送られ、娘は裕福な家を飛び出して貧しい看護婦になる。少女は後に著名な作家となり、この経緯をもとに一編のフィクション(小説)を書きあげる。 小説の中にもう一つの小説をくるみ込むかたちで構成される複雑な物語世界のなかで「現実」の輪郭は時に不明確になり、当惑する読者をしばし虚実のあわいに遊ばせる。これは『ドン・キホーテ』以来のヨーロッパ小説の偉大な伝統に連なる「小説による小説の批評」なのだ。この小説は小説形式で構成されてこそ意味があるので、映像化は必然的に「小説の動く挿し絵」以上のものにはなりにくいのである。 もっともこの映画、「動く挿し絵」として見ればよくできている。演出は手堅いし、役者たちも好演していたと思う。冷静さと冷淡さを装っても身体の芯から青白い螢火のようにこぼれ出してくる妖しい官能性を見事に表現したキーラ・ナイトレイには誰もが惹きつけられるだろう。 |
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